【事業再構築補助金】11の補助対象経費を上手な活用方法

jigyou-saikouchiku-hojokin-keihi

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金とは、新事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援するための補助金です。
この事業再構築補助金は、2020年12月15日に閣議決定された令和2年度第3次補正予算に初めて盛り込まれた補助金です。
予算額は1兆1,485億円となっており、かなり大きな予算が割り当てられている補助金となっています。
正式名称は「中小企業等事業再構築促進事業」です。

補助対象経費の契約(発注)時期

原則

交付決定を受けた日付以降に契約(発注)を行い、補助事業実施期間内に支払いを完了したもの。

例外

事務局から事前着手の承認を受けた場合には、令和3年2月15日以降に発生した経費についても補助対象とすることが可能です。
ただし、補助金申請後不採択となるリスクがあるため注意が必要です。
また、2次公募以降、事前承認制度は変更となる可能性があります。

事業再構築補助金の11の補助対象経費

事業再構築補助金には下記の11の補助対象経費があります。
1.建物費
2.機械装置・システム構築費
3.技術導入費
4.専門家経費
5.運搬費
6.クラウドサービス利用費
7.外注費
8.知的財産権等関連経費
9.広告宣伝・販売促進費
10.研修費
11.海外経費(卒業枠、グローバルV字回復枠のみ)

※一過性の支出と認められるような支出が補助対象経費の大半を占めるような場合には、事業再構築補助金の支援対象にはなりません。

このコラムでは、事業再構築補助金の11の補助対象経費について上手な活用方法を説明しています。

11の補助対象経費の内容、注意点、活用方法

1.建物費

対象となる建物費とは

・専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他事業計画の実施に不可欠と認められる建物の建設・改修に要する経費
・補助事業実施のために必要となる建物の撤去に要する経費
・補助事業実施のために必要となる賃貸物件等の原状回復に要する経費

建物費の注意点

・ 建物の単なる購入や賃貸は対象外です 。
・入札・相見積もりが必要です。
・撤去や原状回復の経費のみの事業計画では申請できません。事業拡大につな がる事業資産 (有形・無形への相応の規模の投資を行うことが必要です。

建物費の活用方法

建物費が補助対象経費に含まれている点が、事業再構築補助金のとても重要なポイントであり、他の補助金には見られないものです。
今まで未利用となっていた遊休不動産や使っていなかったスペースを有効に活用することができます。
内装工事の勘定科目は建物になるため補助対象経費になります。
また、新たな建物の建設も対象になっています。
ただし、建物が老朽化したために大規模修繕・建替えを行うためだけの目的では補助対象経費にはなりません。

2.機械装置・システム構築費

対象となる機械装置・システム構築費とは

・専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、借用に要する経費
・専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用に要する経費
・上記と一体で行う、改良・修繕、据付け又は運搬に要する経費

機械装置・システム構築費の注意点

・機械装置又は自社により機械装置やシステムを製作・構築する場合の部品の購入に要する経費は「機械装置・システム構築費」となります。
・「借用」とは、いわゆるリース・レンタルをいい、交付決定後に契約したことが確認できるもので、補助事業実施期間中に要する経費のみとなります。したがって、契約期間が補助事業実施期間を超える場合の補助対象経費は、按分等の方式により算出された当該補助事業実施期間分が対象となります。
・「改良・修繕」とは、本事業で新規に購入又は本事業のために使用される機械装置等の機能を高めることや耐久性を増すために行うものです。
・「据付け」とは、本事業で新規に購入又は本事業のために使用される機械・装置の設置と一体で捉えられる軽微なものに限ります。
・3者以上の中古品流通事業者から型式や年式が記載された相見積もりを取得している場合には、中古設備も対象になります。

機械装置・システム構築費の活用方法

機械装置を購入した場合は全額が補助対象経費になりますが、リースした場合は補助事業実施期間中に要する経費のみが対象となります。
そのため、事業リスクを考えなければ、リースよりも購入の方が有利です。
※補助事業実施期間は、枠によってその期間が異なります。
・通常枠、緊急事態宣言特別枠:交付決定日~12か月以内(ただし、採択公表日から14か月後の日まで)。
・卒業枠、グローバルV字回復枠:交付決定日~14か月以内(ただし、採択公表日から16か月後の日まで)。

例えば、下記のようなものは機械装置になるのか判断に迷うことがありますので、顧問税理士などに確認しましょう。
・自動倉庫システム
・キュービクル

設備が古くなったために設備更新を行うためだけの目的で購入した機械装置は補助対象経費にはなりません。

3.技術導入費

対象となる技術導入費とは

本事業遂行のために必要な知的財産権等の導入に要する経費

技術導入費の注意点

・知的財産権を所有する他者から取得(実施権の取得を含む)する場合は書面による契約の締結が必要となります。
・技術導入費支出先には、専門家経費、外注費を併せて支払うことはできません。

4.専門家経費

対象となる専門家経費とは

本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費

専門家経費の注意点

本事業の遂行に専門家の技術指導や助言が必要である場合は、学識経験者、兼業・副業、フリーランス等の専門家に依頼したコンサルティング業務や旅費等の経費を補助対象とすることができます(謝金単価に準じるか、依頼内容に応じた価格の妥当性を証明する複数の見積書を取得することが必要(ただし、1日5万円が上限となります))。
・ 専門家の謝金単価は以下の通りとします(消費税抜き)。
大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師等:1日5万円以下
准教授、技術士、中小企業診断士、ITコーディネータ等:1日4万円以下
・旅費は、事務局が定める「旅費支給に関する基準」のとおりとします。
・専門家経費支出対象者には、技術導入費、外注費を併せて支出することはできません。
・応募申請時の認定経営革新等支援機関等に対する経費や事業計画の作成を支援した外部支援者に対する経費は、専門家経費の補助対象外とします。

専門家経費の活用方法

専門家とは具体的に誰のことを意味するかが分かりにくいですが、新しい事業を始める際には、様々な契約や文書整備が必要となるため、リーガルチェック等のために弁護士等に支払う経費などが専門家経費に該当すると考えられます。
ただし、各種専門家の経費であっても、下記のように他の経費区分に入ることとなるケースが多いため、専門家経費に入れるケースは多くないと思われます。
・技術導入に関する経費→技術導入費
・加工、設計、検査等に関する経費→外注費
・知的財産権等の取得に要する弁理士費用→知的財産権等関連経費
・広告の作成、市場調査→広告宣伝・販売促進費
・教育訓練→研修費

5.運搬費

対象となる運搬費とは

運搬料、宅配・郵送料等に要する経費

運搬費の注意点

購入する機械装置の運搬料については、機械装置・システム費に含めることとします。

6.クラウドサービス利用費

対象となるクラウドサービス利用費とは

クラウドサービスの利用に関する経費

クラウドサービス利用費の注意点

・専ら補助事業のために利用するクラウドサービスやWEBプラットフォーム等の利用費であって、自社の他事業と共有する場合は補助対象となりません。
・具体的には、サーバーの領域を借りる費用(サーバーの物理的なディスク内のエリアを借入、リースを行う費用)、サーバー上のサービスを利用する費用等が補助対象経費となります。サーバー購入費・サーバー自体のレンタル費等は対象になりません。
・サーバーの領域を借りる費用は、見積書、契約書等で確認できるものであって、補助事業実施期間中に要する経費のみとなります。したがって、契約期間が補助事業実施期間を超える場合の補助対象経費は、按分等の方式により算出された当該補助事業実施期間分のみとなります。
・クラウドサービス利用に付帯する経費についても補助対象となります(例:ルータ使用料・プロバイダ契約料・通信料等)。ただし、あくまでも補助事業に必要な最低限の経費が対象です。 また、パソコン・タブレット端末・スマートフォンなどの本体費用は補助対象となりません。

7.外注費

対象となる外注費とは

本事業遂行のために必要な加工や設計(デザイン)・検査等の一部を外注(請負、委託等)する場合の経費

外注費の注意点

・外注先が機械装置等の設備やシステム等を購入する費用は対象になりません。
・外注先との書面による契約の締結が必要です。
・機械装置等の製作を外注する場合は、「機械装置・システム構築費」に計上してください。
・外注先に、技術導入費、専門家経費を併せて支払うことはできません。
・外部に販売するための量産品の加工を外注する費用は対象になりません。

外注費の活用方法

自社で加工や設計を行う場合は自社の人件費や旅費は対象となりませんが、外部に委託する外注費は補助対象経費となります。

8.知的財産権等関連経費

対象となる知的財産権等関連経費とは

新製品・サービスの開発成果の事業化にあたり必要となる特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用や外国特許出願のための翻訳料など知的財産権等取得に関連する経費

知的財産権等関連経費の注意点

・本事業の成果に係る発明等ではないものは、補助対象になりません。また、補助事業実施期間内に出願手続きを完了していない場合は、補助対象になりません。
・ 知的財産権の取得に要する経費のうち、以下の経費については、補助対象になりません。
日本の特許庁に納付する手数料等(出願料、審査請求料、特許料等)
拒絶査定に対する審判請求又は訴訟を行う場合に要する経費
・国際規格認証の取得に係る経費については補助対象になります。
・本事業で発生した知的財産権の権利は、事業者に帰属します。

9.広告宣伝・販売促進費

対象となる広告宣伝・販売促進費とは

本事業で開発又は提供する製品・サービスに係る広告(パンフレット、動画、写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展(海外展示会を含む)、セミナー開催、市場調査、営業代行利用、マーケティングツール活用等に係る経費

広告宣伝・販売促進費の注意点

・補助事業以外の自社の製品・サービス等の広告や会社全体のPR広告に関する経費は対象外です。
・補助事業期間内に広告が使用・掲載されること、展示会が開催されることが必要です。
・一過性の支出と認められるような支出が補助対象経費の大半を占めるような場合には、事業再構築補助金の支援対象にはならないという規定があります。一過性の支出の代表例が広告宣伝・販売促進費ですので、この規定に十分に注意する必要があります。
・求人広告は対象外です。

広告宣伝・販売促進費の活用方法

自社でパンフレット等の制作をする場合は自社の人件費は対象となりませんが、外部に委託する広告宣伝・販売促進費は補助対象経費となります。
SNSツール(フェイスブックやインスタグラム等)に掲載するWEB広告も補助対象経費となります。

新分野展開・事業転換・業種転換により事業再構築を行う場合、新規市場に参入することになります。
ほとんどの場合はすでに多くの既存業者がおり、既存業者はこれまでの実績・信頼・ブランド力などがあるため、広告宣伝・販売促進活動を行わなければ新規市場で生き残っていくことができません。
逆に言うと、広告宣伝・販売促進活動をしっかり行えば、新規市場でどんどん売上を上げていくことが可能です。

seo-meo-jisseki

下の点線が更新せずに放置しておいたホームページのアクセス数、上の実線がしっかりと更新するとともにSEO対策やMEO対策を施したホームページのアクセス数です。
このSEO対策やMEO対策は税理士法人MFMグループが実施しており、4か月間で5倍以上のアクセス数になりました。
税理士法人MFMグループでは、事業再構築補助金を活用して開始した新規事業を素早く成長軌道に乗せるためのSEO対策やMEO対策も実施しています。

10.研修費

対象となる研修費とは

本事業の遂行のために必要な教育訓練や講座受講等に係る経費

研修費の注意点

・補助事業の遂行に必要がない教育訓練や講座受講等は補助対象外となります。
・教育訓練や講座受講等に係る費用の補助を希望する場合は、事業計画書中に①研修名、②研修実施主体、③研修内容、④研修受講費、⑤研修受講者についての情報を必ず記載してください(この5点が明記されていない場合や、不適切な訓練や講座が計上されている場合などは、研修費を補助対象経費とすることはできません)。
・研修受講以外の経費(入学金、交通費、滞在費等)は補助対象外となります。
・教育訓練給付制度など、本事業以外の国や自治体等からの教育訓練に係る補助・給付を重複して利用することはできません。

研修費の活用方法

事業の遂行のために必要な資格の取得にかかる講座受講講等に係る経費は研修費として補助対象となります。
ただし、資格試験に係る受験料は補助対象外です。

11.海外経費(卒業枠、グローバルV字回復枠のみ)

対象となる海外経費とは

海外事業の拡大・強化等を目的とした、本事業に必要不可欠な海外渡航及び宿泊等に要する経費

海外経費の注意点

・旅費は、事務局が定める「旅費支給に関する基準」の通りとします。
・国内旅費や本事業と関係が認められない海外旅費は、補助対象になりません。交付申請時に、海外渡航の計画を予め提出していただくことが必要です。
・一度の渡航に随行できるのは、専門家含め2名までとします。
・卒業枠の場合は、事業計画期間内に「グローバル展開」を実施する場合に限ります。

事業再構築補助金の補助対象「外」経費

・事務所等に係る家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
・フランチャイズ加盟料
・電話代、インターネット利用料金等の通信費(クラウドサービス利用費に含まれる付帯経費は除く)
・商品券等の金券
・販売する商品の原材料費 、 文房具などの事 務用品等の消耗品代、雑誌購読料、新聞代、団体等の会費
・飲食、娯楽、接待等の費用
・不動産の購入費、 株式の購入費、 自動車等車両(事業所内や作業所内のみで走行し、自動車登録番号がなく、公道を自走することができないものを除く)の購入費・修理費・車検費用
・税務申告、決算書作成等のために税理士、公認会計士等に支払う費用及び訴訟等のための弁護士費用
・収入印紙
・振込等手数料(代引手数料を含む)及び両替手数料
・公租公課(消費税及び地方消費税額(以下「消費税等」という)等)
・各種保険料
・借入金などの支払利息及び遅延損害金
・事業計画書 ・申請書・報告書等の事務局に提出する書類作成・ 提出に係る費用
・汎用性があり、目的外使用になり得るもの(例えば、事務用のパソコン、プリンタ、文書作成ソフトウェア、タブレット端末、スマートフォン及びデジタル複合機 、家具等)の購入費
・中古市場において広く流通していない中古機械設備など、その価格設定の適正性が明確でない中古品の購入費(3者以上の中古品流通事業者から型式や年式が記載された相見積もりを取得している場合等を除く)
・事業に係る自社の人件費、旅費
・上記のほか、公的な資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費

事業再構築補助金の目的外使用の制限

補助金の目的外使用を制限する規定

事業再構築補助金の公募要領の補助対象経費の規定には、補助金の目的外使用を制限する規定が数多く存在しています。
・専ら(もっぱら)補助事業のために
・本事業遂行のために
・自社の他事業と共有する場合は補助対象となりません
・補助事業に必要な最低限の経費が対象です
・本事業の成果に係る発明等ではないものは、補助対象になりません
・補助事業以外の(中略)経費は対象外です。
・補助事業の遂行に必要がない(中略)は補助対象外となります
・本事業に必要不可欠な(中略)経費
・本事業と関係が認められない(中略)は、補助対象になりません

補助金の目的外使用が厳しく制限される理由

補助金の使用目的が制限されるのは、事業再構築補助金に限ったことではなく、国が交付するすべての補助金についても同様です。
これは「補助金適正化法」という法律により、補助金の目的外使用が厳しく制限されているからです。
補助金適正化法の正式名称は「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」です。

(補助金適正化法)
第11条(補助事業等及び間接補助事業等の遂行)
補助事業者等は、法令の定並びに補助金等の交付の決定の内容及びこれに附した条件その他法令に基く各省各庁の長の処分に従い、善良な管理者の注意をもつて補助事業等を行わなければならず、いやしくも補助金等の他の用途への使用(利子補給金にあつては、その交付の目的となつている融資又は利子の軽減をしないことにより、補助金等の交付の目的に反してその交付を受けたことになることをいう。以下同じ。)をしてはならない。

補助金の目的外使用の罰則

補助金適正化法には、制限の規定のみならず、その規定に違反した場合の罰則規定も定められています。
くれぐれも事業再構築補助金の不正受給にならないようにしましょう。

(補助金適正化法)
第29条
偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受け、又は間接補助金等の交付若しくは融通を受けた者は、五年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 前項の場合において、情を知つて交付又は融通をした者も、また同項と同様とする。
第30条
第十一条の規定に違反して補助金等の他の用途への使用又は間接補助金等の他の用途への使用をした者は、三年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

経費に関する注意点

・海外子会社が主たる補助事業実施主体となる場合に限り、本事業で購入した機械装置等について貸与の契約を締結した上で、海外子会社に貸与することも可能です。ただし、海外子会社への貸与価格が市場価格から乖離している場合など、取引形態によっては移転価格税制等の税制上の検討が必要な場合がありますので、ご注意ください。
・補助対象経費は、補助事業実施期間内に補助事業のために支払いを行ったことを確認できるものに限ります(外国通貨の場合は、支払日当日の公表仲値で円換算)。支払いは、銀行振込の実績で確認を行います(手形払等で実績を確認できないものは対象外)。
・採択後、交付申請手続きの際には、本事業における契約(発注)先(海外企業からの調達を行う場合も含む)の選定にあたって、経済性の観点から、可能な範囲において相見積りを取り、相見積りの中で最低価格を提示した者を選定(一般の競争等)してください。また、単価50万円(税抜き)以上の物件等については原則として同一条件による相見積りを取ることが必要です。相見積りを取っていない場合又は最低価格を提示した者を選定していない場合には、その選定理由を明らかにした理由書と価格の妥当性を示す書類を整備してください。市場価格とかい離している場合は認められません。したがって、申請の準備段階にて予め複数者から見積書を取得いただくと、採択後、速やかに補助事業を開始いただけます。
・補助金交付申請額の算定段階において、消費税等は補助対象経費から除外して算定してください。
・事業計画に対して過度な経費が見込まれているとき、価格の妥当性について十分な根拠が示されない経費があるとき、その他本事業の目的や事業計画に対して不適当と考えられる経費が見込まれているときは、交付決定の手続きに際して、事務局から補助対象経費の見直しを求めます。
・中堅企業に対する交付決定は、今国会に提出されている「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案」が可決され、施行された日以降となります。
・補助事業により建設した施設等の財産に対し、抵当権などの担保権を設定する場合は、設定前に、事前に事務局の承認を受けることが必要です。補助事業遂行のための必要な資金調達をする場合に限り、担保権実行時に国庫納付をすることを条件に認められます。なお、補助事業により整備した施設等の財産に対して根抵当権の設定を行うことは認められません。

M&Aと事業再構築補助金

M&A関連費用は対象となるか

M&A(エムアンドエー)とは、企業の合併・買収を意味する「Mergers and Acquisitions」の頭文字を取ったものです。
合併、株式取得、事業譲渡などの方法によりM&Aを実施しますが、その際には株式などの取得価額に加え、デューデリジェンス費用、バリュエーション(企業価値評価)といった様々なM&A関連費用が発生します。
先ほど見た補助対象外経費の中に「株式の購入費」というのがありました。
そのため、M&Aを実施する際には事業再構築補助金の対象にはなりません。

M&A実施後に行う事業再構築

M&A実施後に、新型コロナウイルスの影響により業績が悪化した買収対象会社の事業を再構築するために事業再構築補助金を活用することは、中小企業庁の公表資料の「事務局説明資料」のP-11において想定されているので問題ありません。
また、事業再構築の5つの類型の1つである「事業再編」に該当すれば、事業再構築補助金を活用することができます。
コラム「事業再構築補助金の5つの類型の要件とあてはめ方」

税理士法人MFM(認定支援機関)
公認会計士・税理士 松浦孝安