農業の事業再構築補助金は特別扱い!

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農業に関するQ&A

4月16日に経済産業省が公表している「事業再構築補助金に関するよくあるお問合せ」に農業に関する新たなQ&Aが追加されました。

Q44.事業再構築によって新たに取り組む事業に農業が含まれていても良いか。

事業再構築として、農業関連事業に取り組む場合は、農作物の加工や農作物を用いた料理の提供など、2次又は3次産業分野の事業である必要があります。※農業を行う事業者が単に別の作物を作る場合や、上記のような2次又は3次産業に取り組む場合であっても、加工や料理提供の材料である農作物の生産自体は対象外となります。

※1月14日のQ&Aの公表後、何回も追加・更新がなされ、4月16日に上記の取扱いが公表されました。

農業における取扱い

他の産業→農業への事業再構築の場合

上記のQ&Aにあるように、第1次産業である農業への事業再構築については、補助金の対象外とされています。
つまり、他の産業の企業が事業再構築補助金を活用して農業に新規参入することは阻止されており、農業者(農家)は保護されています。

他の産業→農業への事業再構築がテレビで放送されたことがありますが、補助金の対象外となっていますのでご注意下さい。
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テレビ放送のYoutube動画より。

農業→他の産業への事業再構築の場合

上記のQ&Aは、農業関連事業に取り組む場合ですので、農業以外の事業に取り組む場合は特に制限はないと思われます。
そのため、農業に入ってくることはできないが、農業から出ていくことはできるという形になっているようです。

他の産業における取扱い

このQ&Aは農業のみの特別な取り扱いになっており、他の産業については同様の取扱いはありません。

コロナ禍における農業と農業政策

新型コロナウイルスによる休業要請、時短要請、社会全体の自粛ムードにより飲食店が大きな影響を受けたことから、農業も影響を受けています。
さらに事業再構築補助金を活用し、短期的な株主利益を求める大きな資本が農業に入ってくると、今までの日本の農業政策の方向とは違う方に向かってしまうおそれがあるため、上記の取扱いになったのかもしれません。
この農業政策を決めているのは農林水産省であり、中小企業庁が農林水産省の農業政策を変えてしまうような補助金を出せないという事情があるようです。
これは1次産業全体に通じるものであり、中小企業庁の方が解説してくれているYoutube動画「徹底解説!事業再構築補助金オンラインセミナー」を見るとこの辺のニュアンスが分かると思います。

農業を営んでいる事業者が売上⾼が10%以上減少し事業再構築を計画している場合は、事業再構築補助金を申請し、中小企業庁が準備してくれている補助金制度をしっかりと活用されることをおすすめします。
なお、文中の意見の部分は、筆者の私見であることをお断りします。

サービス案内「事業再構築補助金の申請代行・申請サポート」

事業再構築補助金とその他の農業の補助金との比較

ものづくり補助金とその目的

農業でも使える補助金として、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)があります。
ものづくり補助金は、第二次安倍政権が誕生した後の平成24年度補正予算から復活した補助金で、「大胆な金融制作」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」のいわゆる「3本の矢」のための補助金です。
そのため、ものづくり補助金は、働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。
しかしながら、このコロナ禍で賃上げどころか賃下げの動きもあり、「賃金引上げ計画の表明書」の提出が必要なものづくり補助金は、現在の日本経済には合っていない補助金となってしまっています。

経営体育成支援事業とその目的

農林水産省の農業に関する補助金で経営体育成支援事業というものがあり、地域の担い手の育成・確保を推進するため、農業用機械・施設の導入費用を支援する制度があります。
融資を受けて農業用機械・施設を導入する際、融資残高に応じて補助金が交付されるものです。
補助率は事業費の3/10~1/2以内(上限4,000万円)の補助率となっています。

事業再構築補助金、ものづくり補助金、経営体育成支援事業の比較

事業再構築補助金とものづくり補助金と経営体育成支援事業との比較をしたものを下図にまとめてあります(一般的な中小企業を前提にしています)。

事業再構築補助金ものづくり補助金経営体育成支援事業
目的事業再構築(農業目的以外)革新的サービス開発等地域農業の担い手の育成
補助金額最大6,000万円最大1,000万円最大4,000万円
補助率2/31/23/10~1/2
賃金引上げ計画の表明書不要必要不要

その他の農業の補助金

農業次世代投資資金(経営開始型)では、45歳未満の方が一定の研修を受けて就農する場合、都道府県を通じて最長5年間にわたって年間最大150万円(つまり5年間で最大750万円)を受け取ることができるものです。
収入が不安定な就農初期においては、この資金を活用するかどうかでその後の事業継続に大きく影響することもあります。

農業の事業再構築補助金の対象会社

事業再構築補助金の対象会社は中小企業等とされており、「中小企業」に加えて「中堅企業」が対象となります。

中小企業

農業においては、下記の資本金基準と従業員基準のいずれかを満たす会社及び個人事業主が対象となります。

資本金の額又は出資の総額常時使用する従業員の数
3億円以下300人以下

【注1】大企業の子会社等の、いわゆる「みなし大企業」は支援の対象外です。
【注2】確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える場合は、中小企業ではなく、中堅企業として支援の対象となります。
【注3】企業組合、協業組合、事業協同組合を含む「中小企業等経営強化法」第2条第1項が規定する「中小企業者」や、収益事業を行う等の要件を満たすNPO法人も支援の対象です。

※個人事業主(フリーランス)には資本金がないため、従業員基準のみで事業再構築補助金の対象者に該当するかどうかを判定することになります。

中堅企業

以下に当てはまる法人を指します。詳細は公募要領を参照してください。
・中小企業基本法に定める中小企業者に該当しないこと。
・資本金の額又は出資の総額が10億円の未満の法人であること。
・資本金の額又は出資の総額が定められていない場合は、従業員数(常勤)が2,000人以下であること。

事業再構築補助金の対象要件

1. 申請前の直近6カ⽉間のうち、任意の3カ⽉の合計売上⾼が、コロナ以前の同3カ⽉の合計売上⾼と⽐較して10%以上減少している中⼩企業等。
2.事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。
3.補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。

※認定支援機関とは、中小企業を巡る経営課題が多様化・複雑化する中、中小企業に対して専門性の高い支援を行うため、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人、法人、中小企業支援機関等を国が審査し認定した機関であり、正確な名称は「経営革新等支援機関」です。具体的には、税理士、公認会計士、弁護士、中小企業診断士等が認定支援機関となっています。税理士法人MFMは認定⽀援機関に認定されているため、事業計画の策定、申請サポート・申請代行により企業の経営を支援しています。
※補助金額が3,000万円を超える申請には金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定する必要があります。
※「事業再構築指針」に沿った事業計画には、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編の5つの類型があります。それぞれの要件とあてはめ方については、コラム「事業再構築補助金の5つの類型の要件とあてはめ方」をご参照下さい。
※付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費

事業再構築補助金の補助金額・補助率

補助金額・補助率のまとめ

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※上図は税務通信3642号(2021年02月15日)より抜粋

通常枠・卒業枠

補助金額補助率
中小企業(通常枠)100万円以上6,000万円以下2/3
中小企業(卒業枠)※16,000万円超~1億円以下2/3
中堅企業(通常枠)100万円以上8,000万円以下1/2(4,000万円超は1/3)
中堅企業(グローバルV字回復枠)※28,000万円超~1億円以下1/2

※1.中⼩企業(卒業枠)・・・すべての公募回の合計で400社限定。
事業計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本⾦⼜は従業員を増やし、中⼩企業から中堅企業へ成⻑する事業者向けの特別枠。
※2.中堅企業(グローバルV字回復枠)・・・すべての公募回の合計で100社限定。
以下の要件を全て満たす中堅企業向けの特別枠。
①直前6カ⽉間のうち、任意の3カ⽉の合計売上⾼が、コロナ以前の同3カ⽉の合計売上⾼と⽐較して、15%以上減少している中堅企業。
②事業終了後3~5年で、付加価値額⼜は従業員一人当たり付加価値額の年率5%以上増加を達成すること。
③グローバル展開を果たす事業であること。

緊急事態宣言特別枠

通常枠の対象要件に加え、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1~3月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している場合、特別枠が設けられています。

補助額
従業員数補助額
従業員数5人以下100万円~500万円
従業員6~20人100万円~1,000万円
従業員21人以上100万円~1,500万円
補助率

中小企業3/4
中堅企業2/3

事業再構築補助金の補助対象経費

事業再構築補助金の対象となる経費は下記の11項目です。
1.建物費
2.機械装置・システム構築費
3.技術導入費
4.専門家経費
5.運搬費
6.クラウドサービス利用費
7.外注費
8.知的財産権等関連経費
9.広告宣伝・販売促進費
10.研修費
11.海外経費(卒業枠、グローバルV字回復枠のみ)

また、対象とならない補助対象外経費についても細かな規定が存在します。

補助対象経費の活用方法や補助対象外経費については、コラム「【事業再構築補助金】11の補助対象経費の上手な活用方法」に記載しています。

農業の事業再構築補助金の申請サポート・申請代行

税理士法人MFMは、認定経営革新等支援機関(認定支援機関)としてこれまで多くの申請書作成のサポート・申請代行を行い、中小企業・中堅企業の経営を支援してきました。これまで認定を受けてきた多くの申請書作成サポートの実績と経験により、採択されやすいポイントを押さえた事業再構築補助金の申請書の作成を支援いたします。費用・料金も利用しやすい低価格になっています。

認定経営革新等支援機関(認定支援機関)の名称税理士法人MFM
大阪事務所大阪府大阪市北区豊崎三丁目17番29号
TEL:06-6371-1768
東京事務所東京都中央区日本橋二丁目1番3号アーバンネット日本橋二丁目ビル10階
TEL:03-4405-2233
サービス案内、費用・料金案内事業再構築補助金の申請サポート・申請代行
認定日2018年12月21日
具体的相談内容等創業等支援、事業計画作成支援、経営改善、事業承継、M&A、事業再生、情報化戦略、販売開拓・マーケティング、マッチング、人材育成、人事・労務、海外展開等、BCP(事業継続計画)作成支援

税理士法人MFMグループは大阪、東京を拠点としていますが、関西(大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県)や関東(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県)のみならず、お電話、オンライン、Web会議(Zoomなど)で全国の事業再構築補助金の事業計画の策定、申請サポート・申請代行が可能です。