固定資産台帳は、財務DDの実施プロセスの序盤、財務DDの実施過程、事業DDなど、様々な場面において重要な資料です。なお業種によっては固定資産がほとんど必要ない業種もあります。
1.社長の私的なモノの有無が分かる
まれにですが社長の私的なモノが会社の貸借対照表に計上されていることがあります。ロレックスの時計が工具器具備品に計上されているのを目にしたこともあります。そのようなブランド品は、ほぼ100%事業には関係の無いものですので、M&Aの実行に際して精算されることが多いと思います。財務DDの実施プロセスの序盤でその存在が分かると、経営者の人間性なども垣間見ることができ、その後の財務DDでより慎重に手続を実施していくことになります。
2.過去の減価償却不足を把握することができる
売手企業さまの業績が厳しい場合、金融機関の融資対策のために減価償却費の計上をストップしていることがよくあります。結果として利益が過大に計上され、また資産も過大評価されてしまっています。正常収益力や固定資産の適正な帳簿価額を算出するために、固定資産台帳の入手が必要になります。
3.事業DDにも役立つ
例えば製造業の場合、固定資産台帳を見ることにより、どのような機械装置を保有しているかが分かり、またそれらをいつ頃に取得したのかも分かります。買手企業さまが同業の場合、固定資産台帳を見るだけで生産余力が分かったり、また逆に生産面の課題が分かったりしますので、財務DDの実施と並行してM&A後の事業展開を計画することができます。
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