勘定科目内訳明細書は、財務デューデリジェンスの実施プロセスの序盤において、とても重要な資料です。その理由は以下のとおりです。

1.決算書の大きな粉飾を発見することができる

稀にですが、決算書が大きく粉飾されている場合があります。決算書本体(貸借対照表と損益計算書)が粉飾されていた場合、粉飾した決算書本体に合わせて過去3期間の内訳書を作り上げるのは困難ですので、決算書本体と内訳書が合わないことになります。また決算書本体に加えて勘定内訳明細書も粉飾していた場合、内訳書の細部まで違和感の無いように粉飾することはほぼ不可能ですので、粉飾されている可能性が高いと事前予測することができます。

2.大きな商流、経営課題がわかる

売掛金の内訳書には主要得意先が記載されており、買掛金の内訳書には主要仕入先が記載されているため、大きな商流を理解することができます。また、売上全体に占める1社の大口得意先の売上の割合が高いことが分かればビジネス上のリスクがあることでもありますし、主要得意先を失っていたことが分かれば経営課題が見えてくることもあります。勘定科目内訳明細書は、財務デューデリジェンスの観点のみならず、ビジネスリスクの把握やM&A実行後の統合(PMI)の観点からも大切です。

3.滞留債権、簿外負債の目星を立てることができる

勘定科目内訳明細書を3期間並べて比較すると、滞留債権が見えてくることがあります。また過去に計上されていたのにも関わらず現在では計上されなくなった項目の負債があれば、それが簿外債務(隠れ負債)である可能性があります。

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