株式会社リコー「CSP のグローバルベンダー「DocuWare(ドキュウェア)」の全株式取得の合意についてのお知らせ」

当社は、成長領域の一つとして掲げるデジタルビジネスにおいて、企業のドキュメント管理やワークフローの自動化を支援するクラウド型・オンプレミス型CSP(Contents Service Platform)を開発・販売するDocuWare GmbH(以下、ドキュウェア社)の全株式を取得することについて合意しました。なお、株式取得は、ドイツ・オーストリアでの競争当局の審議を経て、今夏に完了する予定です。

近年、情報のデジタル化が進み、AI や IoT などの最新技術を用いた情報活用がグローバルで進んでいます。一方、中小企業では請求や受発注などの企業間取引において、いまだに紙文書による業務が多く残っており、人手を介して紙文書の情報をデジタル化する業務が生産性向上の障壁となっています。また、画像や動画、音声などの様々なコンテンツを統合的に管理して効果的に活用したいというニーズも広がってきています。さらにデジタル化したコンテンツを様々なアプリケーションと連携させた効率的なワークフローの実現が求められています。

ドキュウェア社は、さまざまな形式のコンテンツを統合的に管理する CSP をグローバルに提供するトップベンダーです。コンテンツ管理に加え、ワークフローの自動化や会計システムとの連携を実現しており、世界 90ヵ国以上12,000社以上の中小企業を中心としたお客様に導入されています。特に、業界に先駆けてクラウド型のCSPの展開を進めており、サブスクリプションサービスとして提供しています。全世界で 600 社以上のビジネスパートナーとネットワークを築くなか、当社は長年にわたりドキュウェア社とパートナー関係にあり、同社製品の販売だけでなく、社内での活用も進めています。

当社は、全世界約 200 の国や地域に、これまでコア事業で培ってきた販売・サービス・サポート網を有し、中小企業を含む 130 万社のお客様に製品やサービス・ソリューションを提供しています。新世代複合機「RICOH IM C シリーズ」をはじめとするさまざまなエッジデバイスと最新のクラウドサービスを、当社のクラウドプラットフォーム「RICOH Smart Integration」を、紙文書の情報をデジタルデータ化するためのゲートウエイとして活用し、さまざまなクラウドサービスとの連携を進めることで、業務のデジタル化・自動化・省力化を推進しています。

今回の株式取得は、2018年2月に発表した「リコー挑戦」において、成長戦略2として示したデジタルビジネスの拡大に向けた戦略投資の一環です。当社は、ドキュウェア社の CSP の商品力やコンサルテーション能力などを活かし、リコー製の複合機やクラウドプラットフォームを組み合わせ、ドキュメント関連のワークフロー全体を改善するビジネスをグローバルに拡大してまいります。また、ドキュウェア社のソフトウエア開発力を活かし、両社の商品・サービスを組み合わせてお客様の業種業務のワークフローを改善する新たなソリューションを開発し、提供します。また、ドキュウェア社がこれまで培ってきたサブスクリプションサービスの提供・運用に関する豊富なノウハウを活かし、中小企業におけるクラウド活用を促進するとともに、クラウドプラットフォームを通じてデジタルデータを蓄積し活用することで、新たなデジタルビジネスの創造に取り組みます。

当社は今後もパートナーとの連携をより一層強化し、リコーの強みである顧客接点力やこれまで培ってきた技術・ノウハウと組み合わせることで、新たな価値を創造します。そして、オフィスと現場をデジタルでつなぐデジタルビジネスを推進し、“はたらく”をよりスマートにすることで、お客様のさらなる成長を支援してまいります。

■ DocuWare 社の概要
・ 社名 : DocuWare GmbH
・ 設立 : 1988 年
・ 所在地 : Germering, ドイツ
・ 事業内容 : CSP(Contents Service Platform)の開発・販売
・ 従業員数 : 約 290 名

 

税理士法人MFM
M&A財務デューデリジェンス(財務DD)部門