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大企業の製造業のROE(自己資本利益率)の目安

製造業の同業他社のROEを知りたいけれど知る方法がないと諦めている方がおられるかもしれませんが、経済産業省が企業活動基本調査を実施しておりその調査結果を公表してくれています。
ROE(自己資本利益率)の計算方法については、コラム「ROE(自己資本利益率)の業種別適正水準と改善方法」に記載しています。

その調査結果の中に製造業の業種別の純資産と当期純利益が開示されています。
自己資本と純資産は少し異なる部分がありますが多くの会社において一致する(ないし近似する)ため、この純資産と当期純利益を用いることによって業種別のROEの目安を簡便的に算定することができます。
この調査の対象は、従業者50人以上かつ資本金又は出資金3,000万円以上の会社となっています。

製造業全体のROEの平均は表の一番上にある8.4%ですが、最も高い業種は「その他の電気機械器具製造業」を除けば「ポンプ・圧縮機器製造業」で12.6%となっており、最も低い業種は「パルプ・紙製造業」で-4.4%になっています。

自社の決算書から計算したROEと比較することにより、自社のROEが高いのか低いのかを判断する目安になると思います。

また、M&A(Mergers and Acquisitions)の財務デューデリジェンス(財務DD)を行う場合、ROEを計算することにより、投資の収益性を見ることができます。
コラム「デューデリジェンスとは」
コラム「製造業の経理担当者から見たデューデリジェンスの注意点」

業種ROE
 製造業8.4%
  090 食料品製造業7.3%
   091 畜産食料品製造業9.0%
   092 水産食料品製造業3.8%
   093 精穀・製粉業7.4%
   099 その他の食料品製造業7.0%
  100 飲料・たばこ・飼料製造業11.7%
   101 清涼飲料・酒類・茶・たばこ製造業12.2%
   102 飼料・有機質肥料製造業6.3%
  110 繊維工業5.8%
   111 製糸,紡績,ねん糸等製造業10.3%
   112 織物・ニット生地製造業5.5%
   113 染色整理業2.0%
   114 その他の繊維工業6.4%
   115 織物・ニット製衣服製造業2.6%
   119 身の回り品・その他の繊維製品製造業5.3%
  120 木材・木製品製造業(家具を除く)6.1%
   121 製材・合板製造業6.1%
   129 その他の木製品製造業(家具を除く)5.7%
  130 家具・装備品製造業6.0%
  140 パルプ・紙・紙加工品製造業0.2%
   141 パルプ・紙製造業-4.4%
   142 紙加工品製造業5.5%
  150 印刷・同関連業1.8%
  160 化学工業7.5%
   161 化学肥料・無機化学工業製品製造業9.3%
   162 有機化学工業製品製造業11.0%
   163 油脂加工製品等(注)8.8%
   164 医薬品製造業4.3%
   169 その他の化学工業製品製造業10.1%
  170 石油製品・石炭製品製造業7.0%
   171 石油精製業7.2%
   179 その他の石油製品・石炭製品製造業6.3%
  180 プラスチック製品製造業7.4%
  190 ゴム製品製造業9.5%
   191 タイヤ・チューブ製造業10.7%
   199 その他のゴム製品製造業5.1%
  200 なめし革・同製品・毛皮製造業7.2%
  210 窯業・土石製品製造業7.1%
   211 ガラス・同製品製造業5.2%
   212 セメント・同製品製造業5.6%
   219 その他の窯業・土石製品製造業9.7%
  220 鉄鋼業5.7%
   221 銑鉄・粗鋼・鋼材製造業5.8%
   222 鋳鍛造品・その他の鉄鋼製品製造業5.4%
  230 非鉄金属製造業6.8%
   231 非鉄金属製錬・精製業5.9%
   232 非鉄金属加工品製造業7.2%
  240 金属製品製造業7.4%
   241 建設用・建築用金属製品製造業0.5%
   249 その他の金属製品製造業10.3%
  250 はん用機械器具製造業8.4%
   251 ボイラ・原動機製造業2.8%
   252 ポンプ・圧縮機器製造業12.6%
   253 一般産業用機械・装置製造業10.6%
   259 その他のはん用機械・同部品製造業5.8%
  260 生産用機械器具製造業12.1%
   261 金属加工機械製造業10.7%
   262 特殊産業用機械製造業12.5%
  270 業務用機械器具製造業8.3%
   271 事務用・サービス用機械器具製造業8.6%
   273 計量器・測定器等(注)10.8%
   274 医療用機械器具・医療用品製造業6.6%
   275 光学機械器具・レンズ製造業11.4%
   276 武器製造業7.9%
  280 電子部品・デバイス・電子回路製造業5.8%
  290 電気機械器具製造業10.9%
   291 産業用電気機械器具製造業10.0%
   292 民生用電気機械器具製造業10.8%
   293 電子応用装置製造業9.8%
   299 その他の電気機械器具製造業14.1%
  300 情報通信機械器具製造業7.8%
   301 通信機械器具・同関連機械器具製造業2.7%
   302 電子計算機・同附属装置製造業10.3%
  310 輸送用機械器具製造業10.4%
   311 自動車・同附属品製造業10.7%
   319 その他の輸送用機械器具製造業5.6%
  320 その他の製造業9.6%

(注)純資産と当期純利益を用いて簡便的に計算しています。
(注)小数第2位を四捨五入しています。
経済産業省「2019年企業活動基本調査確報-平成30年度実績-」から算定。

中小企業の製造業のROE(自己資本利益率)の目安

中小企業庁が中小企業実態基本調査を実施しておりその調査結果を公表してくれています。
その中に製造業のROEも開示されており、中小企業の製造業のROEの平均は10.22%となっています(平成30年確報)。

M&Aを実施する際に他社のROEを分析する場合には、上図の業種別のROEが参考になるでしょう。
ただし、世の中には怪しい会社やビジネス、不正・違法な行為により利益を得ている会社が結構多くあり、粉飾決算をしている会社もあります。
粉飾された決算書のROEを分析しても何の意味もありません。
税理士法人MFMでは、M&Aや投資や取引をされる前にどのような会社なのかを調査するサービスを提供しています。

サービス案内「犯罪デューデリジェンス」
コラム「M&Aで買収先企業の社長の逮捕歴を調査することは可能か」

財務デューデリジェンス・税務デューデリジェンス

税理士法人MFMでは製造業のM&Aのデューデリジェンスを数多く手掛けてきました。
財務デューデリジェンス(財務DD)は財務諸表監査の知識と経験があり、財務的なリスクを見抜ける能力に長けている公認会計士に依頼する方が安心です。
税務デューデリジェンス(税務DD)は税の専門家である税理士に依頼するのがよいでしょう。
税理士法人MFMでは、どれだけ小さい案件のM&Aであっても四大監査法人出身の公認会計士がデューデリジェンス業務を監督しているため、安心してお任せ頂けます。
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