飲食店,宿泊業の売上債権回転期間
飲食店や宿泊業の同業他社の売上債権回転期間を知りたいけれど知る方法がないと諦めている方が多いかもしれませんが、日本政策金融公庫が業種別経営指標というものを公表してくれており、その中に飲食店や宿泊業の業種別の売上債権回転期間が記載されています。(日本政策金融公庫の指標では、受取勘定回転期間と言われています。)
売上債権回転期間の計算方法については、コラム「売上債権回転期間の業種別適正水準と改善方法」に記載しています。
飲食店,宿泊業全体の売上債権回転期間の平均は表の一番上にある0.2月です。
他の業種に比べて短くなっており、0.1月~0.4月の間に収まっています。
自社の決算書から計算した回転期間と比較することにより、自社の回転期間が長いのか短いのかを判断する目安になると思います。
また、M&A(Mergers and Acquisitions)の財務デューデリジェンス(財務DD)を行う場合、売上債権回転期間を計算することにより、売上債権の残高が概ね適正かどうかを見ることができます。
コラム「外食産業の経理担当者から見たデューデリジェンスの注意点」
| 業種 | 期間 |
| 飲食店,宿泊業 | 0.2月 |
| 一般飲食店 | 0.1月 |
| 食堂,レストラン | 0.1月 |
| 一般食堂 | 0.1月 |
| 日本料理店 | 0.2月 |
| 西洋料理店 | 0.2月 |
| 中華料理店 | 0.1月 |
| 朝鮮料理店 | 0.1月 |
| カレー料理店 | 0.1月 |
| そば・うどん店 | 0.1月 |
| すし店 | 0.2月 |
| 喫茶店 | 0.1月 |
| その他の一般飲食店 | 0.1月 |
| お好み焼き屋 | 0.2月 |
| 遊興飲食店 | 0.2月 |
| 料亭 | 0.2月 |
| バー,キャバレー,ナイトクラブ | 0.3月 |
| バー,キャバレー,ナイトクラブ | 0.2月 |
| スナック | 0.3月 |
| 酒場,ビヤホール | 0.1月 |
| 宿泊業 | 0.3月 |
| 旅館,ホテル | 0.3月 |
| 普通旅館(都市旅館)客室数10以下 | 0.1月 |
| 普通旅館(都市旅館)客室数11~20 | 0.3月 |
| 普通旅館(都市旅館)客室数21以上 | 0.3月 |
| 観光地旅館(温泉旅館を含む)客室数15以下 | 0.2月 |
| 観光地旅館(温泉旅館を含む)客室数16~30 | 0.2月 |
| 観光地旅館(温泉旅館を含む)客室数31以上 | 0.4月 |
| ビジネスホテル客室数30以下 | 0.2月 |
| ビジネスホテル客室数31以上 | 0.3月 |
| 民宿 | 0.3月 |
| 簡易宿所 | 0.2月 |
出典:日本政策金融公庫「業種別経営指標」(2018年8月公表)
財務デューデリジェンス・税務デューデリジェンス
M&Aの調査である財務デューデリジェンス(財務DD)は財務諸表監査の知識と経験があり、財務的なリスクを見抜ける能力に長けている公認会計士に依頼する方が安心です。
税務デューデリジェンス(税務DD)は税の専門家である税理士に依頼するのがよいでしょう。
税理士法人MFMではM&Aのデューデリジェンスの調査経験が豊富な公認会計士・税理士の有資格者によるデューデリジェンスを行っています。
どれだけ小さい案件のM&Aであっても四大監査法人出身の公認会計士がデューデリジェンス業務を監督しているため、安心してお任せ頂けます。
簡易的な財務DDや税務DDを20万円~で実施しています。
サービス案内「簡易財務デューデリジェンス・簡易税務デューデリジェンス」
税理士法人MFM
M&A財務デューデリジェンス(財務DD)部門