税理士法人MFM(公認会計士在籍)
コクヨ株式会社「持分法適用関連会社の異動(連結子会社化)に関するお知らせ」
当社は、2019年11月15日開催の取締役会において、当社の持分法適用関連会社であるぺんてる株式会社(以下「ぺんてる」といいます。)について、ぺんてるとの間の資本関係のさらなる強化により緊密な協業関係を構築し、ぺんてる及び当社双方の利益の拡大及び企業価値の向上を目的として、ぺんてるの株式の発行済株式総数の過半数の取得及び同社を連結子会社化することを目指すことを決議致しましたので、下記のとおりお知らせ致します。
記
1.連結子会社化の理由
当社は、2019年5月10日付で公表致しました「投資事業有限責任組合への出資に関するお知らせ」及び2019年9月24日付「ぺんてる株式会社普通株式のPI投資事業有限責任組合から当社への譲渡に関するお知らせ」のとおり、ぺんてるの株式3,370,563株を取得(以下「本株式取得」といいます。)し、ぺんてるを当社の持分法適用関連会社とするとともに、ぺんてるとの海外事業・国内事業を含む業務提携契約の締結に向けて真摯に議論を継続しておりました。
しかしながら、今般、ぺんてる経営陣において、当社との業務提携に向けた協議に消極的となる一方、当社との間の業務提携の検討と並行して、当社以外の第三者との間で大規模な資本業務提携を画策しており、既に当該第三者にぺんてるの株式を取得させるべく具体的な株式の買い集めを開始している可能性が高いとの判断に至りました。当社としては、かかる第三者との間の資本業務提携等が実行された場合には、当社との間の業務提携が事実上不可能となる可能性が高く、さらに、ぺんてるの業績に予期せぬ悪影響が生じ、ぺんてるの株式を保有する当社以外の株主の皆様にも回復しがたい悪影響が生じる蓋然性は相当程度高いとの判断に至ったことから、当社及びぺんてるの双方の企業価値の向上のため、ぺんてるの株主の皆様から幅広くぺんてるの株式を取得し、当社がぺんてるの発行済株式総数の過半数を取得し連結子会社化したうえで、当社によるぺんてるの経営への参画を早期に実現することが最善の方法であると考え、今回の決議を行うことと致しました。
一義的には当社がぺんてるにとって資本上位のいわゆる親会社という形にはなりますが、これにより2社のステーショナリー事業を一体運営に近い形で経営することができるようになります。そのメリットとしては、経営リソースの一体化、円滑なコミュニケーション、市場情報収集力の強化等が得られ、その結果として迅速かつダイナミックな経営リソースの配分が可能となることを期待しています。また、両社の間に強固な資本関係を築くことによって、両社それぞれのステークホルダーがリスクとリターンを共有する体制をも構築することが可能となると考えられます。
経緯等の詳細及びぺんてるの連結子会社後の経営方針等につきましては、2019年11月15日公表の「ぺんてる株式会社の株式の買付け方針に関するお知らせ」をご参照ください。
2.連結子会社化する会社の概要
(1)名称 | ぺんてる株式会社 | |||
(2)所在地 | 東京都中央区日本橋小網町7-2 | |||
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役 和田 優 | |||
(4)事業内容 | 筆記具を中心とする文具、画材、電子機器等の製造販売 | |||
(5)資本金 | 4億5,000万円 | |||
(6)設立年月日 | 1946年3月1日 | |||
(7)大株主及び持株比率 | 当社 37.80% ぺんてる従業員持株会 10.41% ぺんてる役員持株会 3.13% | |||
(8)上場会社と当該会社との間の関係 | 資本関係 | 当該会社は、当社が普通株式の37.80%を出資する持分法適用関連会社であります。 | ||
人的関係 | 該当事項はありません。 | |||
取引関係 | 特筆すべき取引関係はありません。 | |||
(9)当該会社の最近3年間の連結経営成績及び連結財政状態 | ||||
決算期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | |
連結純資産 | 18,579百万円 | 20,099百万円 | 20,875百万円 | |
連結総資産 | 48,443百万円 | 49,040百万円 | 48,755百万円 | |
1株当たり連結純資産 | 2,064円 | 2,233円 | 2,319円 | |
連結売上高 | 39,941百万円 | 40,927百万円 | 40,378百万円 | |
連結営業利益 | 2,616百万円 | 2,121百万円 | 1,606百万円 | |
連結経常利益 | 2,179百万円 | 1,508百万円 | 1,197百万円 | |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,311百万円 | 1,212百万円 | 793百万円 | |
1株当たり連結当期純利益 | 145.66円 | 134.66円 | 88.11円 | |
1株当たり配当金 | 7円 | 7円 | 6円 |
※上記連結決算数値は、法定監査を受けたものではありません。
3.連結子会社化の手法
当社は、議決権比率が50%超となるよう、既存株主よりぺんてるの普通株式を取得し、同社の連結子会社化を目指すことを決議致しました。
4.株式取得の相手先の概要等
上記記載の株式の取得に向け、今後、複数の株主との間で交渉を進める予定でおりますが、相手先の概要及び取得株式数等、個別の内容に関しては、現時点では未定です。
5.取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況(予定)
(1) 異動前の所有株式数
3,402,249株
(議決権の数:3,402,249個)
(議決権比率:37.80%)
(2) 取得株式数(予定)
1,097,752株以上
(議決権の数:1,097,752個以上)
(3) 取得価額
上記記載の普通株式の取得価額は、現時点で確定しておりませんが、当社がぺんてるの株主様宛に買取りの申出を行う価額は1株当たり3,500円です。詳細については2019年11月15日付で公表しました「ぺんてる株式会社の株式の買付け方針に関するお知らせ」をご参照ください。
(4) 異動後の所有株式数(予定)
4,500,001株以上(議決権の数:4,500,001個以上)
(議決権比率:50%超)
※取得株式数(予定)及び異動後の所有株式数(予定)については、現時点で確定していないことから、上記の表記としております。
6.日程
(1) 取締役会決議日 2019年11月15日
(2) 株式の取得実行日 2019年11月15日から2019年12月15日までの一日または複数日(予定)
※本連結子会社化は、株式の取得の実現及び公正取引委員会の承認を前提としており、これらの結果や進捗によっては、連結子会社化の実施及び日程に変更が生じる可能性があります。
7.今後の見通し
本件が当期の業績に与える影響は現在精査中でありますが、今後開示が必要と判断された場合には速やかにお知らせ致します。
以 上
コラム「デューデリジェンスとは。その費用の相場」
コラム「財務デューデリジェンスと事前依頼資料」
コラム「M&Aのデューデリジェンスにおける簿外債務(隠れ負債)の発見方法」
税理士法人MFM
M&A財務デューデリジェンス(財務DD)部門