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サービス業のROA(総資産利益率)

サービス業の同業他社のROAを知りたいけれど知る方法がないと思われている方がおられるかもしれませんが、日本政策金融公庫が業種別経営指標というものを公表してくれており、その中にサービス業の業種別の総資本経常利益率が記載されています。
ROAの計算方法については、コラム「ROA(総資産利益率)の業種別適正水準と改善方法」に記載しています。

サービス業全体の総資本経常利益率の平均は表の一番上にある-1.6%ですが、最も高い業種は「演芸・スポーツ等興行団」で29.5%、最も低い業種は「医学・薬学研究所」で-42.5%となっています。

自社の決算書から計算したROAと比較することにより、自社のROAが高いのか低いのかを判断する目安になると思います。

また、M&A(Mergers and Acquisitions)の財務デューデリジェンス(財務DD)を行う場合、ROAを計算することにより、企業の収益性を見ることができます。

サービス案内「デューデリジェンス」

業種ROA
サービス業(他に分類されないもの)-1.6%
専門サービス業 (他に分類されないもの)-2.0%
法律事務所,特許事務所4.4%
法律事務所5.0%
公証人役場,司法書士事務所8.8%
公認会計士事務所,税理士事務所5.7%
公認会計士事務所-21.8%
税理士事務所7.7%
獣医業-3.1%
土木建築サービス業1.2%
建築設計業(建設コンサルタントを除く)2.0%
建設コンサルタント業-3.8%
測量業0.4%
地質調査業2.3%
土木造園設計業6.4%
デザイン・機械設計業-3.3%
商業デザイン業-6.7%
機械設計業3.9%
著述・芸術家業11.3%
著述家業2.5%
写真業-3.4%
写真業(商業写真業を除く)-1.2%
商業写真業-8.0%
興信所-12.8%
社会保険労務士事務所-1.1%
経営コンサルタント業-6.9%
翻訳業(著述家業を除く)-13.7%
通訳業,通訳案内業4.6%
広告制作業-6.0%
不動産鑑定業0.6%
行政書士事務所-9.1%
会計計算センター2.8%
学術・開発研究機関-6.8%
自然科学研究所-10.8%
医学・薬学研究所-42.5%
洗濯・理容・美容・浴場業-1.3%
洗濯業-1.5%
普通洗濯業-3.0%
リネンサプライ業4.0%
理容業2.8%
美容業0.7%
公衆浴場業-3.8%
特殊浴場業-11.9%
エステティック業-6.2%
その他の生活関連サービス業-0.9%
旅行業-0.2%
旅行業(旅行業者代理業を除く)1.0%
旅行業者代理業-1.9%
家事サービス業(住込みでないもの)-8.8%
衣服裁縫修理業-27.2%
火葬・墓地管理業-4.9%
墓地管理業-8.1%
冠婚葬祭業1.8%
葬儀業3.0%
結婚式場業-3.4%
結婚相談業,結婚式場紹介業-8.5%
写真現像・焼付業4.5%
娯楽業1.5%
興行場,興行団1.9%
興行場4.0%
芸能プロダクション-3.5%
劇団(芸能プロダクションを除く)-7.0%
楽団,舞踊団-20%
演芸・スポーツ等興行団29.5%
スポーツ施設提供業-1.6%
スポーツ施設提供業-2.0%
ゴルフ練習場-2.6%
遊戯場-1.8%
マージャンクラブ-4.6%
ゲームセンター0.6%
遊漁船業5.7%
カラオケボックス業-2.1%
娯楽に附帯するサービス業13.6%
廃棄物処理業1.6%
一般廃棄物処理業2.7%
し尿収集運搬業3.2%
し尿処分業7.9%
浄化槽清掃業2.7%
浄化槽保守点検業5.0%
ごみ収集運搬業0.2%
ごみ処分業1.9%
清掃事務所11.2%
産業廃棄物処理業0.9%
産業廃棄物収集運搬業0.9%
産業廃棄物処分業0.4%
自動車整備業-0.7%
自動車一般整備業-0.8%
自動車車体整備業-0.3%
自動車電装品整備業0.3%
機械等修理業-3.9%
機械修理業(電気機械器具を除く)0.0%
一般機械修理業(建設・鉱山機械を除く)1.7%
建設・鉱山機械整備業-8.3%
電気機械器具修理業-13%
時計修理業-20.1%
履物修理業-9.1%
物品賃貸業-6.7%
総合リース業7.6%
産業用機械器具賃貸業-4.1%
産業用機械器具賃貸業 (建設機械器具を除く)0.3%
建設機械器具賃貸業-4.9%
事務用機械器具賃貸業 (電子計算機を除く)2.9%
自動車賃貸業-10.6%
スポーツ・娯楽用品賃貸業1.7%
音楽・映像記録物賃貸業-1.8%
貸衣しょう業-6.0%
広告業-6.5%
広告代理業-7.7%
屋外広告業3.5%
その他の事業サービス業-0.4%
速記・ワープロ入力・複写業0.7%
複写業3.3%
商品検査業-1.8%
環境計量証明業3.4%
建物サービス業1.5%
ビルメンテナンス業2.3%
ビル清掃業0.2%
害虫駆除業2.5%
民営職業紹介業-16.2%
警備業1.0%
ディスプレイ業1.5%
産業用設備洗浄業6.3%
非破壊検査業6.2%
看板書き業5.1%
労働者派遣業-3.4%

(注)本コラムでは総資本経常利益率をROAとしています。
出典:日本政策金融公庫「業種別経営指標」(2018年8月公表)

M&Aを実施する際に他社のROAを分析する場合には、上図の業種別のROAが参考になるでしょう。
ただし、世の中には怪しい会社やビジネス、不正・違法な行為により利益を得ている会社が結構多くあり、粉飾決算をしている会社もあります。
粉飾された決算書のROAを分析しても何の意味もありません。
税理士法人MFMでは、M&Aや投資や取引をされる前にどのような会社なのかを調査するサービスを提供しています。

サービス案内「犯罪デューデリジェンス」

ROA(総資産利益率)の改善方法

ROAを改善するには、分子である利益を改善する(増やす)か、分母である総資産を改善する(減らす)必要があります。

利益を改善する

付加価値の高い商品・サービスを提供することができれば利益が増加しますが、簡単に高付加価値のビジネスモデルを構築できれば事業経営で苦労することはありません。
ただし、新事業分野への進出等の新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等であれば、事業再構築補助金を受給することにより、付加価値の高い事業分野にシフトして利益を改善させることができます。

補助金額補助率
中小企業(通常枠)100万円以上6,000万円以下2/3
中小企業(卒業枠)※16,000万円超~1億円以下2/3
中堅企業(通常枠)100万円以上8,000万円以下1/2(4,000万円超は1/3)
中堅企業(グローバルV字回復枠)※28,000万円超~1億円以下1/2

サービス案内「事業再構築補助金」

売上高を増やして収益を増加させるのが難しいのであれば、費用である支出を抑えるしかありません。
小さな支出から1つ1つ見直しコストを低下させる必要があります。

総資産を改善する

無駄な資産を圧縮すれば総資産を減らすことができます。
同業他社と比べて在庫が多いようであれば在庫を減らすことができないかを検討する必要があります。
その際には、棚卸資産回転期間の分析が有効です。
コラム「棚卸資産回転期間の業種別適正水準と改善方法」
また、同業他社と比べて売掛金や受取手形が多いようであれば売上債権を減らすことができないかの検討が必要でしょう。
その際には、売上債権回転期間の分析が有効です。
コラム「売上債権回転期間の業種別適正水準と改善方法」
その他にも、遊休資産を売却するなど様々な資産圧縮により獲得した資金で借入金を返済すれば総資産を減少させることができます。

税理士法人MFM